★宮部 みゆき著「希望荘」

昨今、かなり暑くなってきた東京地方、ボチボチ冷房のお世話になってるMimiyです。

Mimiyのブックレビュー、今回は、宮部 みゆき著「希望荘」

杉村三郎シリーズの第4作となる本書では、ついに小さな探偵事務所を開業、
新しい街で地元の人たちともなじみ、細々とながら仕事をしている。
「自分は事件を呼び寄せるのかもしれない」と彼が思うほどに、これまでの作品でも、
妻と別れて故郷に帰っても、再び上京して住む街でも事件は起こるけれど、
その都度出会う人々に助けられ、その出会いがまた、彼の人生を次の段階に導き、
豊かにしていくのは、彼の真摯に事件と向き合う人柄によるところかもしれない。
中篇4作を収めた本書では、事件の関係者はみな過去、つらく苦しい時期を過ごしているけれど、
事件の謎が解けたとき、それぞれに穏やかな日々が戻ってくることを予感させるし、
また、杉村自身も、大きな心の傷を、少しずついやされているのかもしれない。

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